万葉集巻第三289‐290番歌(天の原振り放け見れば白真弓)~アルケーを知りたい(1280)
▼今回は「天の原振り放け見れば」と来て、その後「白真弓」と続く歌。意味は、弓が矢を射る準備ができて危ないから、夜道は避けよう、ということかと思ったら、月が出ているから歩くのによろしいかろう、の意味でした。もしかして、二つを掛けているのかも。
間人宿禰大浦が初月の歌二首
天の原振り放け見れば白真弓 張りて懸けたり夜道はよけむ 万289
*天を仰ぐと三日月が白く輝いている。夜道が避けて歩きやすいことだろう。
倉橋の山を高みか夜隠りに 出で来る月の光乏しき 万290
*倉橋の山が高いせいだろうか。夜遅く出てくる月の光が乏しいのは。
【似顔絵サロン】間人大浦 はしひとのおおうら ? - ? 文武朝頃の役人。間人宿禰は、天皇と臣下、または異国人との間をとりつぐ職掌の伴造氏族。
〔参考〕
伊藤博訳注『新版 万葉集一』角川ソフィア文庫。
https://manyo-hyakka.pref.nara.jp/db/dicDetail?cls=d_kanno&dataId=3
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