万葉集巻第三307‐309番歌(久米の若子がいましける)~アルケーを知りたい(1285)
▼今回詠われている「三穂の岩室(いわや)」は、和歌山県美浜町の海辺にある洞窟。海の波が崖を浸食してできたものらしい。万葉時代の人も海の洞窟を見て楽しんでいたのだ。
博通法師、紀伊の国に赴き、三穂の岩室を見て作る歌三首
はだ薄久米の若子がいましける 一には「けむ」といふ 三穂の岩室は見れど飽かぬかも 一には「荒れにけるかも」といふ 万307
*久米の若子がいらしたという伝説の三穂の岩室はいくら眺めても見飽きることがありません。
常盤なす岩室は今もありけれど 住みける人ぞ常なかりける 万308
*時代を超えて変わらない岩室は今も存在しています。けれどそこに住む人はいつも同じというわけではありません。
石室戸に立てる松の木汝を見れば 昔の人を相見るごとし 万309
*石室の入り口に立つ松の木よ。お前さんを眺めていると昔の人を見ているような気分になる。
【似顔絵サロン】博通法師 はくつうほうし ? - ? 伝未詳。
〔参考〕
伊藤博訳注『新版 万葉集一』角川ソフィア文庫。
https://manyo-hyakka.pref.nara.jp/db/dicDetail?cls=d_kanno&dataId=3
コメント
コメントを投稿