万葉集巻第三312‐314番歌(昔こそ難波田舎と言はれけめ)~アルケーを知りたい(1287)

▼312番は馬子にも衣裳、田舎も遷都といった歌。313番の吉野の滝は、検索するといくつか出てくる。いずれも樹木の緑、岩のごつごつ、そして水の流れと白波。314番は滝の音を詠む歌、耳を刺激する。

 式部卿藤原宇合卿、難波の京を改め造らしめらゆる時に作る歌一首
昔こそ難波田舎と言はれけめ 今は都引き都びにけり 万312
*一昔前までは田舎の難波と言われていました。今は都を移して、すっかり都らしくなりました。

 土理宣令が歌一首
み吉野の滝の白波知らねども 語りし継げばいにしへ思ほゆ 万313
*吉野の滝の白波については知らないけれど、語り継がれてきた話を聞くと昔が偲ばれます。

 波多朝臣小足が歌一首
さざれ波磯越道なる能登瀬川 音のさやけさたぎつ瀬ごとに 万314
*能登瀬川の音がすがすがしいことよ。水がぶつかる瀬ごとに清い音が。

【似顔絵サロン】藤原 宇合 ふじわら の うまかい 694年 - 737年 奈良時代の公卿。藤原不比等の三男。藤原四兄弟の三男。藤原式家の祖。















土理 宣令 とり の せんりょう ? - ? 奈良時代の官人・学者。刀利・刀理とも記す。百済系の渡来氏族。















波多 小足 はたの をたり ? - ? 伝未詳。















〔参考〕
伊藤博訳注『新版 万葉集一』角川ソフィア文庫。
https://manyo-hyakka.pref.nara.jp/db/dicDetail?cls=d_kanno&dataId=3

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