万葉集巻第三352、354番歌(葦辺には鶴がね鳴きて)~アルケーを知りたい(1290)

海辺の風景のなかの風を詠んだ歌二首。港風は寒いのではなく、寒く吹く。塩を焼く煙は流れていくのを躊躇する。

 岩湯座王が歌一首
葦辺には鶴がね鳴きて港風 寒く吹くらむ津乎の崎はも 万352
*葦が生えている辺りでは鶴が鳴いているだろう。寒い港風が吹く津乎崎では。

 日置少老が歌一首
繩の浦に塩焼く煙夕されば 行き過ぎかねて山にたなびく 万354
*繩の浦の塩焼きの煙は夕方になると風が止んで、山にたなびいているよ。

【似顔絵サロン】若湯座王 わかゆえのおおきみ ? - ? 














日置少老 へきのおおゆ ? - ? 奈良時代の歌人。















〔参考〕
伊藤博訳注『新版 万葉集一』角川ソフィア文庫。
https://manyo-hyakka.pref.nara.jp/db/dicDetail?cls=d_kanno&dataId=3

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