万葉集巻第三416番歌(磐余の池に鳴く鴨を)~アルケーを知りたい(1297)

▼吉野の盟約が679年。それから7年後の686年、吉野の盟約を主催した天武天皇が崩御、同じ年に大津皇子謀反を理由に死を賜る。416番は、大津皇子の辞世の歌。

 大津皇子、死を被りし時に、磐余の池の堤にして涙を流して作らす歌一首
百伝ふ磐余の池に鳴く鴨を 今日のみ見てや雲隠りなむ 万416
*磐余の池で鳴いている鴨を見るのは今日かぎりか。これから私はこの夜を去らねばならないのだから。
 右、藤原の宮の朱鳥の元年の冬の十月。

【似顔絵サロン】大津皇子 おおつのみこ 663年 - 686年 天武天皇の皇子。679年、吉野の誓いに参加















〔参考〕
伊藤博訳注『新版 万葉集一』角川ソフィア文庫。
https://manyo-hyakka.pref.nara.jp/db/dicDetail?cls=d_kanno&dataId=3

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