万葉集巻第六1007‐1008番歌(言とはぬ木すら妹と兄とありといふを)~アルケーを知りたい(1312)

▼1007番は一人っ子であることを嘆く歌、1008番は約束した時間に友達が遅れてイラつく歌。こういう感覚は時代を超えるのだ。

 市原王、独り子にあることを悲しぶる歌一首
言とはぬ木すら妹と兄とありといふを ただ独り子にあるが苦しさ 万1007
*物をいわない木ですら兄弟があるというのに、私は独り子なのが辛いのだ。

 忌部首黒麻呂、友の遅く来ることを恨むる歌一首
山の端にいさゆふ月の出でむかと 我が待つ君が世は更けにつつ 万1008
*山からなかなか出ない月のように、貴方様はなかなかいらっしゃらない。夜が更けて来ました。

【似顔絵サロン】忌部 黒麻呂 いんべ の くろまろ ? - ? 奈良時代の官人。歌人。762年、図書寮次官。














市原王 いちはらおう 719年 - ? 奈良時代の皇族。志貴皇子の曾孫。安貴王の子。大伴家持と交流。















〔参考〕
伊藤博訳注『新版 万葉集二』角川ソフィア文庫。
https://manyo-hyakka.pref.nara.jp/db/dicDetail?cls=d_kanno&dataId=6

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