万葉集巻第七1376‐1381番歌(絶えず行く明日香の川の)~アルケーを知りたい(1374)
▼今回の6首も、喩えで思っている人を詠う歌。
埴に寄す
大和の宇陀の真赤土のさ丹付かば そこもか人の我を言なさむ 万1376
*大和宇陀の真赤土の色がちょっと付いただけなのに、人は私のことを噂するのでしょう。
神に寄す
木綿懸けて祭るみもろの神さびて 斎むにはあらず人目多みこそ 万1377
*木綿の布を掛けて祭るみもろの神さまに仕えるフリをしているのではなく、人目が多いから目立たないようにしているのです。
木綿懸けて斎ふこの杜越えぬべく 思ほゆるかも恋の繁きに 万1378
*木綿の布を掛けて祭るこの杜を越えてしまいそうです。恋の気持ちゆえに。
川に寄す
絶えず行く明日香の川の淀めらば 故しあるごと人の見まくに 万1379
*明日香川の流れがもし淀んだら、人は何かあるに違いないと思うことでしょう。
明日香川瀬々に玉藻は生ひたれど しがらみあれば靡きあはなくに 万1380
*明日香川には瀬ごとに玉藻が生えています。でも柵があるので、靡き合えません。
広瀬川袖漬くばかり浅きをや 心深めて我が思へるらむ 万1381
*広瀬川は袖が濡れるくらいの浅さなんですけど、心は深くものを思っています。
【似顔絵サロン】同時代の乱、672年の壬申の乱の関係者:古市 黒麻呂 ふるいち の くろまろ ? - ? 飛鳥時代の人物。百済系の渡来氏族。672年、壬申の乱で高市皇子に従って都を脱した。仲間は、民大火、赤染徳足、大蔵広隅、坂上国麻呂、竹田大徳、胆香瓦安倍。
〔参考〕
伊藤博訳注『新版 万葉集二』角川ソフィア文庫。
https://manyo-hyakka.pref.nara.jp/db/dicDetail?cls=d_kanno&dataId=7
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