万葉集巻第八1418‐1423番歌(去年の春いこじて植ゑし)~アルケーを知りたい(1381)
▼今回から巻八。先取りするように春の雑歌。昨日は冬至、今日から朝が早くなります。
春雑歌
志貴皇子の懽の御歌一首
石走る垂水の上のさわらびの 萌え出づる春になりにけるかも 万1418
*岩にぶつかってしぶきを上げる滝の近くで蕨が萌え出る春になったのですね。
鏡王女が歌一首
神なびの石瀬の杜の呼子鳥 いたくな鳴きそ我が恋まさる 万1419
*神々しい石瀬の杜のホトトギスよ、私の恋しい気持ちが高まるのであまり鳴かないで欲しい。
駿河采女が歌一首
沫雪かはだれに降ると見るまでに 流らへ散るは何の花ぞも 万1420
*うっすらと散る沫雪のように見える、あれは何の花でしょう。
尾張連が歌二首 名は欠けたり
春山の咲きのをゐりに春菜摘む 妹が白紐見らくしよしも 万1421
*花が咲き誇る春の山で春菜を摘む少女。その娘の服の白紐を見るのは良い気分です。
うち靡く春来るらし山の際の 遠き木末の咲きゆく見れば 万1422
*春が来たようです。山の木に花が咲いているのが見えますから。
中納言阿倍広庭卿が歌一首
去年の春いこじて植ゑし我がやどの 若木の梅は花咲きにけり 万1423
*昨年の春に移植した我が家の若木の梅が花を咲かせました。
【似顔絵サロン】同時代の乱、672年の壬申の乱の関係者:韋那 磐鍬 いな の いわすき ? - ? 飛鳥時代の人物。672年、壬申の乱で大友皇子の側。兵力を動員する使者として書薬、忍坂大摩侶らと行動。途上、美濃国の不破で高市皇子の兵を見つけて逃げ帰った。
〔参考〕
伊藤博訳注『新版 万葉集二』角川ソフィア文庫。
https://manyo-hyakka.pref.nara.jp/db/dicDetail?cls=d_kanno&dataId=8
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