万葉集巻第八1436‐1440番歌(ふふめりと言ひし梅が枝)~アルケーを知りたい(1384)

▼今回は、梅と桜の花、雨と雪、山と里を詠った5作品。風景画のような歌あり、メッセージを伝えているような歌あり。自然と人の考えが溶け合っている。

 大伴宿禰村上が海の歌二首
ふふめりと言ひし梅が枝 今朝降りし沫雪にあひて咲きぬらむかも 万1436
*つぼみと言っていた梅の花ですが、今朝降った沫雪と競って咲いたかもしれません。

霞立つ春日の里の梅の花 山のあらしに散りこすなゆめ 万1437
*霞が立っている春日の里の梅の花よ。山の嵐で散らないでおくれよ、くれぐれも。

 大伴宿禰駿河麻呂が歌一首
霞立つ春日の里の梅の花 花に問はむと我が思はなくに 万1438
*霞立つ春日の里の梅の花。花だけに私が問いかけようと思っているのではなく。

 中臣朝臣武良自が歌一首
時は今春になりぬとみ雪降る 遠山の辺に霞たなびく 万1439
*時は今、春です。雪が降り、遠い山には霞がたなびいています。

 川辺朝臣東人が歌一首
春雨のしくしく降るに高円の 山の桜はいかにかあるらむ 万1440
*春雨が降り続けています。高円山の桜はどんな調子でしょうね。

【似顔絵サロン】同時代の乱、672年の壬申の乱の関係者:紀 阿閉麻呂 き の あへまろ ? - 674天武天皇3年4月9日 飛鳥時代の人物。壬申の乱では大海人皇子側。吹負の指揮下で戦闘に参加。















〔参考〕
伊藤博訳注『新版 万葉集二』角川ソフィア文庫。
https://manyo-hyakka.pref.nara.jp/db/dicDetail?cls=d_kanno&dataId=8

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