万葉集巻第十2186‐2189番歌(秋されば置く白露に)~アルケーを知りたい(1469)

▼万葉時代の人はすぐ枝を折ってはかんざしにしていた。当時も樹木を育てる人からは困ったものだと思われていたようだ。今は折り取らず、目出度い意匠の缶バッチを付ければよい。この雨でにほふ桜花の散らまく惜しもと思ふ。

秋されば置く白露に我が門の 浅茅が末葉色づきにけり 万2186
*秋になり白露が降りるようになりました。我が家の門の浅茅の葉っぱも色づきました。

妹が袖巻来の山の朝露に にほふ黄葉の散らまく惜しも 万2187
*巻来山の朝露で色づいた黄葉が散るのが惜しい。

黄葉のにほひは繁ししかれども 妻梨の木を手折りかざさむ 万2188
*黄葉は色とりどりだ。でも妻のない私は妻梨の木を手折ってかんざしにします。

露霜の寒き夕の秋風に もみちにけらし妻梨の木は 万2189
*露霜が降りる寒い夕方の秋風に紅葉したらしい妻梨の木は。

【似顔絵サロン】785年、藤原種継暗殺事件の間接的な関係者:小野 竹良/都久良 おの の つくら ? - 769 奈良時代の貴族。764年の藤原仲麻呂の乱では孝謙上皇側。藤原家依と同じ時期に昇叙。















〔参考〕
伊藤博訳注『新版 万葉集二』角川ソフィア文庫。
https://manyo-hyakka.pref.nara.jp/db/dicDetail?cls=d_kanno&dataId=10

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