万葉集巻第十七3974-3975番歌(山吹は日に日に咲きぬ)~アルケーを知りたい(1508)

▼今回は長歌3973番の後に続く短歌二首。長歌の意を濃縮する内容。3974番の「しくしく思ほゆ」は機会を見つけて使いたくなる。3975番では家から出て、さらに垣根の外に出ている。じっとしていられない気持ちが伝わる。

山吹は日に日に咲きぬうるはしと 我が思ふ君はしくしく思ほゆ 万3974
*山吹が日に日に咲き揃っています。敬愛する貴方様のことをしきりに思っております。

我が背子に恋ひすべながり葦垣の 外に嘆かふ我れし悲しも 万3975
 三月の五日、大伴宿禰池主
*貴方様におめにかかりたい一心で葦の垣根の外に出て、悲しい気持ちでため息をついています。

【似顔絵サロン】『万葉集』継承に貢献した『梨壺の五人』のひとり:坂上 望城 さかのうえ の もちき ? - 980 平安時代中期の貴族・歌人。坂上是則の子。梨壺の五人に入れたのは「親の七光り」と言われた。
















〔参考〕
伊藤博訳注『新版 万葉集四』角川ソフィア文庫。
https://manyo-hyakka.pref.nara.jp/db/dicDetail?cls=d_kanno&dataId=17

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