万葉集巻第十七4000-4002番歌(いまだ見ぬ人にも告げむ)~アルケーを知りたい(1516)
▼家持が越中にいたとき作った長歌と短歌。立山は富山県にある3千メートル級の山。日本三名山、日本三霊山(三大霊場、三大霊地)、日本四名山、日本百名山、新日本百名山、花の百名山といくつも冠を持つ。
立山の賦一首 幷せて短歌 この山は新川の郡に有り
天離る 鄙に名懸かす
越の中 国内ことごと
山はしも しじにあれども
川はしも 多に行けども
統神の うしはきいます
新川の その立山に
常夏に 雪降り敷きて
帯ばせる 片貝川の
清き瀬に 朝夕ごとに
立つ霧の 思ひ過ぎめや
あり通ひ いや年のはに
よそのみも 振り放け見つつ
万代の 語らひぐさと
いまだ見ぬ 人にも告げむ
音のみも 名のみも聞きて
羨しぶるがね 万4000
*山の様子も川の様子も素晴らしい立山。まだ見ぬ人が羨ましがるようにこれからもずっと語り継ぎましょう。
立山に降り置ける雪を常夏に 見れど飽かず神からならし 万4001
*立山に降り積もった雪を夏の間ずっと見て飽きないのは、この山の神様が貴いためらしい。
片貝の川の瀬清く行く水の 絶ゆることなくあり通ひ見む 万4002
四月の二十七日に、大伴宿禰家持作る。
*片貝川の瀬を清らかに流れる水が絶えることないのと同じように私もここに通い続けて見ましょう。
【似顔絵サロン】橘奈良麻呂の乱に関係した人々:道祖王 ふなどおう ? - 757 天武天皇の孫。孝謙天皇の皇太子となるも素行不良で廃位。橘奈良麻呂の乱に連座、麻度比(まどひ=惑い者の意)と改名させられ拷問で獄死。新しき年の初めに思ふどちい群れて居れば嬉しくもあるか 万4284
〔参考〕
伊藤博訳注『新版 万葉集四』角川ソフィア文庫。
https://manyo-hyakka.pref.nara.jp/db/dicDetail?cls=d_kanno&dataId=17
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