万葉集巻第二十4298-4301番歌(年月は新た新たに)~アルケーを知りたい(1603)
▼思ふどちが集まって宴会を開くのは楽しいねえ、と言い合う歌。集まって楽しい気持ちを言葉に出すことによって、さらに楽しくなる。楽しいときは楽しいね、とお互いに素直に言い合うのが大事だと思ふ。
六年の正月の四日に、氏族の人等、少納言大伴宿禰家持が宅に賀き集ひて宴飲する歌三首
霜の上に霰た走りいやましに 我れは参ゐ来む年の緒長く 古今未詳 万4298
右の一首は左兵衛督大伴宿禰千室。
*霜の上に降る霰が弾けるように私はこの会に参りますよ、この先いつまでも。
年月は新た新たに相見れど 我が思ふ君は飽き足らぬかも 古今未詳 万4299
右の一首は民部少丞大伴宿禰村上。
*年月はいつも新しくなりますが、気心知れた楽しいお仲間にお目にかかっているといくら一緒にいても飽き足りません。
霞立つ春の初めを今日のごと 見むと思へば楽しとぞ思ふ 万4200
右の一首は左京少進大伴宿禰池主。
*霞が立つ春の初めに今日のように顔を合わせのは、ホントに楽しいと思います。
【似顔絵サロン】大伴 千室 おおとも の ちむろ ? - ? 奈良時代の官吏。 754年、大伴家持邸での年賀の宴で歌を詠んだ。
大伴 村上 おおとものむらかみ ? - ? 奈良時代の官吏。 754年、大伴家持邸での年賀の宴で歌を詠んだ。
〔参考〕
伊藤博訳注『新版 万葉集四』角川ソフィア文庫。
https://manyo-hyakka.pref.nara.jp/db/dicDetail?cls=d_kanno&dataId=20
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