万葉集巻第二十4388-4389番歌(潮舟の舳越そ白波に)~アルケーを知りたい(1640)

▼4388番は、千葉~茨城(下総国)から大阪に行って、大阪の難波津から船で筑紫に向かう長い旅で、衣服が垢まみれだと詠う。この言葉を参考にして、現代は清潔の維持が大事だと思ふ。4389番。これは船で移動しながら、どんと来る波に、防人の招集がいきなりだったことを思い出す歌。

旅とへど真旅になりぬ家の妹が 着せし衣に垢付きにかり 万4388
 右の一首は占部虫麻呂
*旅とはいってもマジ長い旅になってしまった。妻に着せてもらった衣が垢まみれ。

潮舟の舳(へ)越そ白波に はしくも負ふせたまほか思はへなくに 万4389
 右の一首は印波の郡の丈部直大麻呂
*舟の舳先にどんと来る大波のように、招集がかかったのも突然だった。

【似顔絵サロン】占部 虫麻呂 うらべ のむしまろ ? - ? 奈良時代の防人。下総国の出身。755年、防人として筑紫に派遣。
















丈部 大麻呂 はせつかべ の おおまろ ? - ? 奈良時代の防人。下総国印波郡の出身。755年、防人として筑紫に派遣。















〔参考〕
伊藤博訳注『新版 万葉集四』角川ソフィア文庫。
https://manyo-hyakka.pref.nara.jp/db/dicDetail?cls=d_kanno&dataId=20

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