万葉集巻第二十4394番歌(大君の命畏み)~アルケーを知りたい(1643)
▼今回の歌から分かることは、①大君の命を畏まって受けとる精神性、②弓を肌身離さない武人の姿勢、の二点。大伴の名を持つ防人だからだろう、意識の違いが伝わる。
大君の命畏み弓の共さ寝 かわたらむ長けこの夜を 万4394
右の一首は相馬の郡の大伴部子羊。
*大君のご命令が畏れ多いので、弓を傍らにおいてこの長い夜を過ごすのです。
二月の十六日、下総の国の防人部領使少目従七位下県犬養宿禰浄人。
進る歌の数二十二首。ただし、拙劣の歌は取り載せず。
【似顔絵サロン】大伴部 子羊 おおともべ の こひつじ ? - ? 奈良時代の防人。下総国相馬郡の出身。755年、防人として筑紫に派遣。
〔参考〕
伊藤博訳注『新版 万葉集四』角川ソフィア文庫。
https://manyo-hyakka.pref.nara.jp/db/dicDetail?cls=d_kanno&dataId=20
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