万葉集巻第二十44154416番歌(白玉を手に取り持ちて)~アルケーを知りたい(1653)
▼防人に出た夫と家に残った妻の歌。夫婦の歌が揃って登場するのは、今回の4415番と4416番の組合せが初めて。
白玉を手に取り持ちて見るのすも 家なる妹をまた見てももや 万4415
右の一首は主帳荏原の郡の物部歳徳。
*真珠の粒を手に取ってじっくり見るように、家にいる妻をまた眺めたいよ。
草枕旅行く背なが丸寝せば 家なる我れは紐解かず寝む 万4416
右の一首は妻の椋椅部刀自売。
*夫は旅に出て背を丸くして寝ているのでしょう。家にいる私はそんな夫を偲んで寝ます。
【似顔絵サロン】物部 歳徳 もののべ の としとこ ? - ? 奈良時代の防人。武蔵国荏原郡の出身。755年、防人の主帳として筑紫に派遣。妻が椋椅部刀自。
椋椅部刀自売 くらはしべのとじめ ? - ? 奈良時代の女性。武蔵国荏原郡の人。755年、防人として筑紫に派遣された物部歳徳の妻。
〔参考〕
伊藤博訳注『新版 万葉集四』角川ソフィア文庫。
https://manyo-hyakka.pref.nara.jp/db/dicDetail?cls=d_kanno&dataId=20
コメント
コメントを投稿