万葉集巻第二十4431-4432番歌(笹が葉のさやぐ霜夜に)~アルケーを知りたい(1663)

▼寒い夜は体を寄せ合って寝ていたのに、防人になって一人になると寒さもこたえる、という実感が伝わる4431番。続く4432番は、防人なんぞやりたくないと言いたいけれど、逆らうことなどできない命令だから従いますが、という気持ちが伝わる。昔からみなしんどい思いをして国を守ってきたのだ。

笹が葉のさやぐ霜夜に七重着る 衣に増せる子ろが肌はも 万4431
*笹の葉が寒風で音を立てる寒い夜に、いくら重ね着をしても妻の体温のほうが暖かい。

(さ)へなへぬ命(みこと)にあれば 愛(かな)し妹が手枕離れあやに悲しも 万4432
*逆らうことなどできないご命令なので、愛する妻と別れて寂しく悲しい。
 右の八首は、昔年の防人が歌なり。
主典刑部少録正七位上磐余伊美吉諸君抄写し、兵部少輔大伴宿禰家持に贈る。

【似顔絵サロン】4431番の未詳の作者















4432番の未詳の作者
















磐余伊美吉 諸君 いわれのいみき もろきみ ? - ? 奈良時代の役人。755年、昔年の防人の歌8首を抄写して兵部少輔大伴宿禰家持に進上。
















〔参考〕
伊藤博訳注『新版 万葉集四』角川ソフィア文庫。
https://manyo-hyakka.pref.nara.jp/db/dicDetail?cls=d_kanno&dataId=20

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