万葉集巻第二十4454番歌(高山の巌に生ふる)~アルケーを知りたい(1674)
▼4454番は、積もる雪の歌。700年の半ばころ(?)の、十一月の二十八日の話。今より寒冷だったようだ。詠うのは奈良麻呂。菅の根のねもころごろに、と「ね」の重複と「ころごろに」の響きが印象的な歌。
十一月の二十八日に、左大臣、兵部卿橘奈良麻呂朝臣が宅に集ひて宴する歌一首
高山の巌に生ふる菅の根の ねもころごろに降り置く白雪 万4454
右の一首は、左大臣作る。
*高山の岩に生えている菅の根のように、隅々まで降り積もった白雪であります。
【似顔絵サロン】橘 奈良麻呂 たちばな の ならまろ 721 - 757 奈良時代の公卿。橘諸兄の子。橘奈良麻呂の乱の後、獄死。奥山の真木の葉しのぎ降る雪のふりはますとも地に落ちめやも 万1010
〔参考〕
伊藤博訳注『新版 万葉集四』角川ソフィア文庫。
https://manyo-hyakka.pref.nara.jp/db/dicDetail?cls=d_kanno&dataId=20
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