万葉集巻第二十4498-4499番歌(はしきよし今日の主人は)~アルケーを知りたい(1697)
▼今回は大中臣清麻呂の長寿を祈る家持の歌とそれに応えた歌。4498番の「はしきよし」は、いとおしい・なつかしいという意味。でもこの歌では、いとおしいでも、なつかしいでもしっくり来ない。やはり、はしきよしでなければならん。4498番は、我が友のそのような言葉を聞けば自分も長生きしたいと思います、と応じる。清麻呂と家持の年齢差は16歳。清麻呂が年上。
はしきよし今日の主人は磯松の 常にいまさね今も見るごと 万4498
右の一首は右中弁大伴宿禰家持。
*今日の宴会のご主人様は、磯の松のようにいつまでも今のまま変わらないでいてください。
我が背子しかくし聞こさば天地の 神を祈ひ禱み長くとぞ思ふ 万4499
右の一首は主人中臣清麻呂朝臣。
*貴方様がそう仰ってくださるのでしたら、神に祈って長らえたいと思います。
【似顔絵サロン】大中臣 清麻呂 おおなかとみ の きよまろ 702大宝2年 - 788延暦7年 奈良時代の公卿・歌人。
〔参考〕
伊藤博訳注『新版 万葉集四』角川ソフィア文庫。
https://manyo-hyakka.pref.nara.jp/db/dicDetail?cls=d_kanno&dataId=20
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