万葉集巻第二十4504-4505番歌(うるはしと我が思ふ君は)~アルケーを知りたい(1700)

▼4504番は、大中臣清麻呂が大原今城に、いつも会おうよ、と呼びかける歌。4505番はそれに応えて今城が「オシドリ」と「惜し」を重ねる言葉遊びを入れて応えた。こういうやりとりができる人間関係、よいなあ。

うるはしと我が思ふ君はいや日異に 来ませ我が背子絶ゆる日なしに 万4504
 右の一首は主人中臣清麻呂朝臣。
私が素晴らしいと思う貴方様は、毎日でもお越しください、途絶えることなく。

磯の裏に常呼び来棲むをし鳥の 惜しき我が身は君がまにまに 万4505
 右の一首は治部少輔大原今城真人。
*磯の裏で鳴きび交わしながら来るオシドリのように、惜しき我が身は貴方様のお気持ち次第です。

【似顔絵サロン】大中臣 清麻呂 おおなかとみ の きよまろ 676天武天皇5年 - 735天平7年12月2日 奈良時代の公卿・歌人。中臣意美麻呂の七男。
















〔参考〕
伊藤博訳注『新版 万葉集四』角川ソフィア文庫。
https://manyo-hyakka.pref.nara.jp/db/dicDetail?cls=d_kanno&dataId=20

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