投稿

アルケーを知りたい(122) ローレンツ力 Lorentz force

イメージ
▼ローレンツ力。電磁場中で運動する荷電粒子が受ける力。 ▲Pieter Zeemanさん。オランダの物理学者。1865年、オランダのゾンネメレ生まれ。父は聖職者。幼少時から物理に興味。1883年(18才) オランダに現れたオーロラを観測しスケッチと解説をネイチャー誌に投稿、掲載される。1885年(20才) ライデン大学入学。ヘンドリック・ローレンツ先生について物理学を専攻。1893年(28才) ライデン大学で博士。1896年(31才) 強い磁場の影響で線スペクトルが分割する現象「ゼーマン効果」を観察。磁場の実験は上司の命令に違反するものだったためライデン大学を解雇。1897年(32才) アムステルダム大学で講師(物理学)。1902年(37才) ローレンツさんと共にノーベル物理学賞を受賞(放射に対する磁場の影響の研究)。1908年(43才) アムステルダム大学物理学研究所で所長(ファン・デル・ワールス先生の後任)。1943年(78才) アムステルダムで死去。

アルケーを知りたい(121) フレミングの左手の法則 Fleming's left hand rule

イメージ
▼フレミングの左手の法則。磁場の中を流れる電流が受ける力がなかなか理解できない学生のためにフレミングさんが考えた方法。その学生は理解できたんだろうか。磁石の間の電線に電流を流して、電線がどう動くか実験した記憶があるようなないような。釘にコイルを巻いて作った電磁石はダメダメだったのは覚えている。 ▲John Fleming 1849-1945 イギリスの物理学者。二極真空管の発明者。1849年、イギリスのランカシャー州ランカスター生まれ。父は会衆派教会の聖職者。1860年(11才) 自室を工房にして工作に励む。カメラを自作、写真撮影が趣味。1870年(21才) ユニバーシティ・カレッジ・ロンドンで学士。インペリアル・カレッジ・ロンドンに入学、ボルタの電池に出会う。1877年(28才) ケンブリッジ大学セント・ジョンズ・カレッジ入学。マクスウェルさんに師事。1881年(32才) ケンブリッジ大学セント・ジョンズ・カレッジで学士。1884年(35才) ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドンで教授(電気工学)。フレミングの法則を発表。1899年(50才) マルコーニ社で科学アドバイザー。1904年(55才) 最初の真空管、二極真空管を発明。1927年(78才) ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドンを退職。アメリカテレビジョン学会の初代会長。1945年(96才) デヴォン州シドマスで死去

アルケーを知りたい(120) ビオ・サバールの法則 Biot–Savart law

イメージ
▼ビオ・サバールの法則。2人のフランス人物理学者の名前を冠した法則。 ▲Jean-Baptiste Biotさん。外科医で物理学者のフェリックス・サバールさんと共に電流と磁場の関係を研究しビオ・サバールの法則を発見した。 ▲Félix Savartさん。物理学者のジャン=バティスト・ビオさんと共に、電流素片が作り出す磁界の強さと向きを示すビオ・サバールの法則を発見した。この似顔絵はどうもビオさんのものである気がする。サバールさんの写真が特定できたら描き直す。

アルケーを知りたい(119) アンペールの法則 Ampère's circuital law

イメージ
▼アンペールの法則。電線に電流を流すと磁場ができる。 ▲André-Marie Ampèreさん。電流の単位アンペア〔A〕の元になったアンペールさん。 ▲Hans Christian Ørstedさん。ハンス・エルステッド  Hans Ørsted 1777年、デンマーク生まれ。父は薬局経営。父の薬局の手伝いをしながら科学に興味を持つ。自宅で独学。1799年(22才) コペンハーゲン大学で博士。(テーマはカント哲学)1806年(29才) コペンハーゲン大学で教授(物理学)。電流や音響を研究。1820年(43才) 講義中、実験器具の電源スイッチを切る・入るするたびに方位磁針が反応する様子から電気と磁気の関係に気づく。この発見に因んで「エルステッドOe:oersted」が磁場(磁界)の強さの単位になる。1851年(74才) コペンハーゲンで死去。

アルケーを知りたい(118) 磁場 Magnetic field

イメージ
▼磁場。電場に対する磁場、電荷に対する磁荷。動きと共に出現する不思議な関係。磁気量の単位はウェーバWb。 ▲Wilhelm Weber さん。物理学者。1804年、ドイツ生まれ。父は神学教授。1826年(22才) ハレ大学で博士。リードオルガンの音響に関する研究。1828年(24才) 学会でガウスさん(51才)と知り合う。ガウスさんはゲッチンゲン大学の教授で天文台長。1831年(27才) ガウスさんの推薦を得てゲッティンゲン大学で教授(物理学)。ガウスさんと地磁気や電磁気の単位系の共同研究。1833年(29才) ゲッチンゲン地磁気観測所を設立。電信装置を製作し観測所と天文台の間に回線を引く。世界初の実用的電信装置。1840年(36才) ヘルムホルツさんの検流計をもとに交流の電流や電圧が測定できる電流力計(ダイナモメーター)を製作。1846年(42才) ダイナモメーターで2本の導線間に働く力を正確に測定。導線中の荷電粒子に働く力を方程式で表現(ヴェーバーの法則)。1852年(48才) ガウスさんと共同で電磁単位系を発表。ファラデーさんが発見していた反磁性をアンペールさんの分子電流モデルで説明。1871年(67才) 電気は荷電した粒子の流れと発表。電子論のさきがけとなる。1891年(87才) ゲッティンゲンで死去。

アルケーを知りたい(117) ジュール熱 Joule heat

イメージ
▼ジュール熱。導電体に電気を流すと発熱する。これがジュール熱。 ▲John Dalton さん  1766-1844  イギリスの物理学者。父は機織り職人。1787年(21才) 気象観測の記録を開始(その後、57年間で20万件以上のデータを蓄積)。1790年(24才) イギリス国教会ではないとの理由で大学に入れず。1793年(27才) 博物学者に師事して科学知識を学ぶ。新設のマンチェスター・アカデミーで数学と自然哲学の教師。1794年(28才) 自分の先天色覚異常を題材にした論文を発表。研究が評価され先天色覚異常がドルトニズムと命名される。1803年(37才) ドルトンの法則を発見。1805年(39才) 原子説や倍数比例の法則を発表。化学反応は異なる質量の粒子の組み合わせで起きると考えた。1834年(68才) ジュール君(16-18才)の家庭教師。科学や数学の初歩を教える。1844年(78才) マンチェスターで死去。

アルケーを知りたい(116) オームの法則 Ohm's law

イメージ
▼オームの法則。オームはこの理論を近接作用であり、遠隔作用ではないと考えていたという。電気は、近接する粒子間の作用によって発生すると考えた。 ▼ガルヴァーニさんは動物電気は生体が発するものと考えた。これに対し、ボルタさんは動物電気を物理的現象と捉えた。 ▲Georg Ohm さん。1789-1854 ドイツの物理学者。錠前師の父から家庭教育で数学、物理学、化学、哲学を学ぶ。1811年(22才) エアランゲン大学で博士。1812年(23才) エアランゲン大学で講師(数学)。1813年(24才) バンベルクの学校で教師(数学と物理学)。幾何学の入門書を執筆。1816年(27才) 幾何学入門書の原稿をプロイセン王ヴィルヘルム3世に贈呈。1817年(28才) プロイセン王ヴィルヘルム3世の計らいによりケルンのギムナジウムで教師(数学と物理学)。物理実験に専念。1827年(38才) 「数学的に取扱ったガルヴァーニ電池」を出版。オームの法則を発表。1852年(63才) ミュンヘン大学で教授(実験物理)。1854年(65才) ミュンヘンで死去。