1817、リチウム~アルフェドソン(瑞):アルケーを知りたい(597)

今回は化学。

リチウム。元素記号は Li、原子番号3、lithium。名前の由来はギリシャ語で「石」の意味のlithosからベルセリウスが命名。
リチウムの用途:陶器やガラスの添加剤、光学ガラス、電池、耐熱グリースほか。

▼経緯。
1800年、ブラジルの化学者ジョゼ・シルヴァがスウェーデンのウート島の鉱石からリチウムを含有したペタル石を発見。
1817年、ベルセリウス研究室のアルフェドソンがペタル石から新しい元素を発見。
1821年、ウィリアム・ブランドがリチウムの単体分離に成功。
1855年、ブンゼンらがリチウムの大量生産法を発見。
1923年、ドイツのメタルゲゼルシャフト社がリチウムの工業的生産法を発見。

ヨアン・アルフェドソン Johan August Arfwedson 1792 - 1841 
スウェーデンの化学者
【人物】父親は裕福な工場経営者
【教育】ウプサラ大学で1809(17)に法学、1812(20)に鉱物学の学位を取得
 ベルセリウスの私設研究室で研究員
【職業】王立鉱業委員会の公証人、資産の管理
【業績】1817(25) ベルセリウスの私設研究室でペタル石の分析中にリチウムを発見

【同じ年生まれの人】
コリオリ Gaspard-Gustave Coriolis 1792 - 1843 「コリオリの力」を提唱したフランスの数学者。

フレデリック・ハーシェル John Frederick William Herschel 1792 - 1871 「写真」「ネガ」「ポジ」という用語を提案したイギリスの数学者、天文学者。赤外線を発見したウィリアム・ハーシェルの息子。

【ネットワーク】
ジョゼ・シルヴァ José Bonifácio de Andrada e Silva 1763 - 1838 ▼ペタル石を発見したブラジルの地質学者。

ベルセリウス Jöns Jacob Berzelius 1779 - 1848 スウェーデンの化学者。アルファベットの元素記号を考案。 ▼アルフェドソンがベルセリウスの私設研究室でリチウムを発見。その縁でベルセリウスがリチウムと命名。

ウィリアム・ブランド William Thomas Brande 1788 - 1866 ▼リチウムの単体分離に成功したイギリスの化学者。

ブンゼン Robert Bunsen 1811 - 1899 リチウムの大量生産法を発見したドイツの化学者。

【似顔絵サロン】



































〔参考〕
『理科年表2022』
https://en.wikipedia.org/wiki/Johan_August_Arfwedson

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