1817、セレン~ベルセリウス(瑞):アルケーを知りたい(598)

今回は化学。

セレン。元素記号は Se、原子番号34、selenium。名前の由来はギリシャ神話の月の女神セレネ。ベルセリウスが命名。
セレンの用途:コピー機の感光ドラム、セレン整流器、カメラの露出計、ガラスの着色剤・脱色剤。

▼経緯。
1817年、ベルセリウス(38)とガーン(72)が新物質を発見、はじめはテルル化合物と考える。
1818年、ベルセリウスらは硫黄とテルルに似た新元素と判断。地球に因んだテルルに似ているので、月に因んでセレンと命名。
1870年代 ジーメンスが光電池を開発。

ベルセリウス Jöns Jacob Berzelius 1779 - 1848
スウェーデンの化学者、医師。現代化学の創始者、スウェーデン化学の父
【人物】父親は牧師、教師。4才で死別。
【教育】1802(23)ウプサラ大学で医師免許取得
【職業】1804(25)ストックホルムで医師開業。医業の傍ら化学の研究を進める。
 1807(28)カロリンスカ医学外科学院で教授

【業績】
1803(24)セリウム発見。
1813(34)元素の名前をラテン語・ギリシャ語の頭文字で表す今に至る方法を提唱。
1817(38)セレン発見。

【同じ年生まれの人】
ヨハン・シュヴァイガー Johann Schweigger 1779 - 1857 ドイツの化学者、物理学者。1820(41)高感度の検流計を発明、ガルバノメーターと命名。

【ネットワーク】
ガーン Johan Gottlieb Gahn 1745 - 1818 スウェーデンの化学者、鉱物学者、鉱山技師。1774(29)マンガンを発見、単離に成功。▼ベルセリウスと共同で硫酸の製造工場を設立・経営。

ベルトレー Claude Louis Berthollet 1748 - 1822 フランスの化学者・医師。1787(39)ラヴォアジェらと共に化学物質の命名法や名前の体系を決めた『化学命名法』を発表。▼1818(39)神経衰弱になったベルセリウスは転地療養のためフランスのベルトレーの研究室に滞在。

ヴェーラー Friedrich Wöhler 1800 - 1882 ドイツの化学者。有機化学の父。▼ベルセリウスの弟子。ヴェーラー(48)がベルセリウスの著作『化学の教科書』をドイツ語に翻訳・出版、四半世紀にわたって15版を重ねた。

ジーメンス  Ernst Werner von Siemens 1816 - 1892 ドイツの電気工学者、電気工学の父。1847(31)ジーメンス社を創業。▼1870(54)年代、光電池を開発。

【似顔絵サロン】





















〔参考〕
『理科年表2022』
https://en.wikipedia.org/wiki/J%C3%B6ns_Jacob_Berzelius

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