万葉集巻第1_5番歌(海人娘子らが焼く塩の)~アルケーを知りたい(1710)
▼今回の長歌を作ったのは百済の皇子・軍王。30年間、日本に滞在。日本史に出てくる有名な白村江の戦い~663年、日本・百済連合軍vs唐・新羅連合軍の戦~のために帰国した人物。大伴家持は718年生まれなので、50年ほど時代差がある。
讃岐の国の安益の郡に幸す時に、軍王が山を見て作る歌
霞立つ 長き春日の
暮れにける わづきも知らず
むらきもの 心を痛み
ぬえこ鳥 うら泣き居れば
玉たすき 懸けのよろしく
遠つ神 我が大君の
行幸の 山越す風の
ひとり居る 我が衣手に
朝夕に 返らひぬれば
ますらをと 思へる我れも
草枕 旅にしあれば
思ひ遣る たづきを知らに
網の浦の 海人娘子らが
焼く塩の 思ひぞ焼くる
我が下心 万5
*旅の途中で心細い思いを晴らす方法も分からない。海人が塩を焼くように思いで胸が焼けるようだ。
【似顔絵サロン】
〔参考〕 伊藤博訳注『新版 万葉集一』角川ソフィア文庫。 https://manyo-hyakka.pref.nara.jp/db/dicDetail?cls=d_kanno&dataId=1
〔参考〕 伊藤博訳注『新版 万葉集一』角川ソフィア文庫。 https://manyo-hyakka.pref.nara.jp/db/dicDetail?cls=d_kanno&dataId=1
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