万葉集巻第1_16番歌(そこし恨めし秋山我れは)~アルケーを知りたい(1722)
▼今回は、天智天皇が中臣鎌足に「春の山と秋の山、どっちが良いか」という難題を出す。これに対してその場にいた額田王が丁寧に比べた結果、秋の山が良き、と結論を出した、という歌。特に何も言わない鎌足、空気を壊さない額田王。これもまた人間模様。
近江の大津の宮に天の下知らしめす天皇の代 天命開別天皇、謚して天智天皇といふ
天皇、内大臣藤原朝臣に詔して、春山の万花の艶と秋山の千葉の彩とを競ひ憐れびしめたまふ時に、額田王が歌をもちて判る歌
冬こもり 春さり来れば
鳴かずありし 鳥も来鳴きぬ
咲かずありし 花も咲けれど
山を茂み 入りても取らず
草深み 取りても見ず
秋山の 木の葉を見ては
黄葉をば 取りてぞ偲ふ
青きをば 置きてぞ嘆く
そこし恨めし 秋山我れは 万16
*春の山と秋の山を比べれば、どちらかと言うと秋の山が良いですね、私は。
〔参考〕
伊藤博訳注『新版 万葉集一』角川ソフィア文庫。
https://manyo-hyakka.pref.nara.jp/db/dicDetail?cls=d_kanno&dataId=1
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