万葉集巻第1_24番歌(うつせみの命の惜しみ)~アルケーを知りたい(1730)

▼今回は、麻続王が時の人の問いかけに応えた一首。後書きによると本人は因幡に流され、子どもは伊豆の島に流された。前書きに「哀傷しびて」とあるように、運命が、離散が、生きることが、悲しいと言っているよう。

 麻続王、これを聞きて哀傷しびて和ふる歌
うつせみの命の惜しみ波に濡れ 伊良虞(いらご)の島の玉藻(たまも)刈り食む 万24
*この世の命を惜しんで波に濡れながら、伊良虞の島で玉藻を刈っては食しています。
 右は、日本紀を案ふるに、曰はく、「天皇の四年乙亥の夏の四月戊戌の朔の乙卯に、三位麻続王罪あり。
因幡に流す。一の子をば伊豆の島に流す。」といふ。
ここに伊勢の国の伊良虞の島に流すといふは、けだし後の人、歌の辞に縁りて誤り記せるか。


〔参考〕
伊藤博訳注『新版 万葉集一』角川ソフィア文庫。
https://manyo-hyakka.pref.nara.jp/db/dicDetail?cls=d_kanno&dataId=1

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