万葉集巻第二十4478-4480番歌(佐保川に凍りわたれる)~アルケーを知りたい(1686)

▼前回と今回の3首は大伴池主宅で小宴を催したとき大原今城が披露した古歌。宴会というのになぜか悲しい歌ばかり。どんな背景だったのか・・・・それでも仲間が顔を合わせ酒を酌み交わすのが良き。

 大原桜井真人、佐保の山の川辺に行きし時に作る歌一首
佐保川に凍りわたれる薄(うす)ら氷(び)の 薄き心を我が思はなくに 万4478
*佐保川を凍らせている薄い氷のような薄い心で私が思っているとでも、、、

 藤原夫人が歌一首 浄御原の宮に天の下しらしめす天皇の夫人なり。字は氷上大刀自といふ
朝夕に音のみし鳴けば焼き大刀の 利心(とごころ)も我れは思ひかねつも 万4479
*明けても暮れても声を上げて泣いているので、刀のようにしっかりした強い心になるなど思いもよりません。

(かしこ)きや天の御門を懸けつれば 音のみし泣かゆ朝夕(あさよひ)にして 作者不詳 4480
 右の件の四首、伝へ読むは兵部大丞大原今城。
*畏れ多い天の御門が心にかかっておりますので、明けても暮れても泣くしかありません。

【似顔絵サロン】大原 桜井 おおはら の さくらい 桜井王 ? - ? 奈良時代の皇族・貴族・歌人。父は河内王。兄が高安王、弟が門部王。
















藤原夫人 ? - ? 飛鳥時代の女性。藤原鎌足の子。とも呼ばれる。藤原不比等・氷上娘の妹。天武天皇の夫人。わが丘の龗に言ひて降らしめし雪のくだけしそこに散りけむ 万104
















〔参考〕
伊藤博訳注『新版 万葉集四』角川ソフィア文庫。
https://manyo-hyakka.pref.nara.jp/db/dicDetail?cls=d_kanno&dataId=20

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