アルケーを知りたい(109) 遠隔作用 action at a distance リンクを取得 Facebook × Pinterest メール 他のアプリ 6月 27, 2021 ▼力の伝わり方に関する考え方として、遠隔作用論と近接作用論がある。今回は遠隔作用論。▲Isaac Newton さん。イングランドの自然哲学者。大学生時代にペストが大流行し大学が閉鎖。1年半、故郷で思索する時間に恵まれる。結果、微積分、光学、万有引力の業績を上げた。この期間は創造的休暇と呼ばれる。 リンクを取得 Facebook × Pinterest メール 他のアプリ コメント
万葉集巻第十2219-2222番歌(夕さらずかはづ鳴くなる)~アルケーを知りたい(1477) 4月 08, 2025 ▼今回は刈り入れ前の田と川で鳴いている蛙を詠った四首。2221番で「我が門に守る田」と言っているように、なにしろ主食のコメを育てるのだから、万葉の時代から大切に守っていたのだ。 水田を詠む あしひきの山田作る子秀でずとも 繩だに延へよ守ると知るがね 万2219 *山で田を造っているお方よ、穂が出る前に縄張りすると良いよ、所有地であることを人に示すため。 さを鹿の妻呼ぶ山の岡辺にある 早稲田は刈らじ霜は降るとも 万2220 *牡鹿が妻を呼ぶ山の麓にある早稲の田は刈らないでおきましょう。霜が降りても。 我が門に守る田を見れば佐保の内の 秋萩すすき思ほゆるかも 万2221 *我が家の田を見ていると、佐保の秋萩やススキを思い出します。 川を詠む 夕さらずかはづ鳴くなる三輪川の 清き瀬の音を聞かくしよしも 万2222 *毎夕、カエルが鳴く三輪川の清らかな瀬の音を聞くのは心地よい。 【似顔絵サロン】万葉集の編集者、大伴家持(718-785)の人脈: 藤原 仲麻呂 ふじわら の なかまろ/恵美押勝 706 - 764 奈良時代の公卿。藤原武智麻呂の次男。757年、橘奈良麻呂の乱では勝利。 763年、藤原宿奈麻呂は家持(47)らと仲麻呂暗殺計画を立てるも失敗。宿奈麻呂が単独犯行を主張したので家持はお咎めなしだったが、翌764年、薩摩守へ左遷。 同764年、孝謙上皇・道鏡と対立し藤原仲麻呂の乱を起こすも敗北、斬首。 〔参考〕 伊藤博訳注『新版 万葉集二』角川ソフィア文庫。 https://manyo-hyakka.pref.nara.jp/db/dicDetail?cls=d_kanno&dataId=10 続きを読む
万葉集巻22番歌(常にもがもな常処女)~アルケーを知りたい(1242) 8月 04, 2024 ▼ この歌に出てくる 十市皇女 (とをちのひめみこ) は天武天皇と額田王 の娘、弘文天皇の妻。 阿閉皇女 (あへのひめみこ) は天智天皇の娘で後の元明天皇。 弘文天の異母妹。▼この歌は 壬申の乱から3年が経過した 675年、20代と10代の女性 二人が 伊勢神宮に参った時の作 。作ったのは 吹芡刀自 (ふふきのとじ、伝不詳) 。 明日香の清御原の宮の天皇の代 <天渟中原瀛真人天皇、謚して天武天皇といふ> 十市皇女、伊勢の神宮に参赴ます時に、波多の横山の巌を見て、吹芡刀自が作る歌 川の上のゆつ岩群に草生さず 常にもがもな常処女にて 万22 *川の上の神聖な岩には草が生えていません。そのように私もいつまでも乙女のままでいたいものです。 吹芡刀自はいまだ詳らかにあらず。ただし、紀には「天皇の四年乙亥の春の二月乙亥の朔の丁亥に、十市皇女・阿閉皇女、伊勢の神宮に参赴ます」といふ。 【似顔絵サロン】 弘文天皇 こうぶんてんのう / 大友皇子 648年 - 672年 天智天皇の子。第39代天皇。壬申の乱で叔父の大海人皇子(天武天皇)に敗北。 〔参考〕 伊藤博訳注『新版 万葉集一』角川ソフィア文庫。 https://manyo-hyakka.pref.nara.jp/db/dicDetail?cls=d_kanno&dataId=1 続きを読む
万葉集巻第二143‐144番歌(岩代の崖の松が枝結びけむ人は)~アルケーを知りたい(1264) 8月 26, 2024 ▼143番歌は「 帰りてまた見めむかも 」と詠っている。けれど、タイトルは「 哀咽しぶる歌 」。だから「 松が枝結びけむ人 」が有間皇子が再び結び目を見られなかったのは分かっている。誰もが分かっていることを前提にしているのに、感慨が起る。 なぜ だろう。144番で「 心も解けずいにしへ思ほゆ 」と言っているので、有間皇子の扱い方に呑み込みにくいものがあったのだろう。 長忌寸意吉麻呂 、結び松を見て哀咽しぶる歌二首 岩代の崖の松が枝結びけむ人は 帰りてまた見めむかも 万143 *岩代の崖の松の枝を結んだ人は、帰ってまた御覧になれたのだろうか。 岩代の野中に立てる結び松 心も解けずいにしへ思ほゆ いまだ詳らかにあらず 万144 *岩代の野の中に立っている結び松よ。私の心もほぐれないまま昔のことを思っているよ。 【似顔絵サロン】 長忌寸意吉麻呂 ながのいみきおきまろ ? - ? 持統・文武両朝の官人・歌人。渡来系。即興の和歌が上手。 一二の目のみにはあらず五六三四 (ごろくさむし) さへありけり双六の頭 (さえ) 万3827 〔参考〕 伊藤博訳注『新版 万葉集一』角川ソフィア文庫。 https://manyo-hyakka.pref.nara.jp/db/dicDetail?cls=d_kanno&dataId=2 続きを読む
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