万葉集巻第十1829‐1831番歌(朝霧にしののに濡れて)~アルケーを知りたい(1431)

▼1829番の、人を誘うのにウグイスの鳴き声が聞けるよ、というのはエレガントで良き。1830と1831番は、鳴き声だけでなく、動きまで見えるよう。

梓弓春山近く家居れば 継ぎて聞くらむうぐひすの声 万1829
*春の山に近いところの家にいらっしゃるとひっきりなしにウグイスの声が聞こえることでしょう。

うち靡く春さり来れば小竹の末に 尾羽打ち触れてうぐひす鳴くも 万1830
*春がやって来ると小竹の先に尾羽を触れながらウグイスが鳴きます。

朝霧にしののに濡れて呼子鳥 三船の山ゆ鳴き渡る見ゆ 万1831
*朝霧にびっしょり濡れた呼子鳥が三船山の上を鳴きながら飛んでいるのが見えます。

【似顔絵サロン】740年、藤原広嗣の乱の関係者:中臣 名代 なかとみ の なしろ ? - 745 奈良時代の貴族。広嗣の乱に連座して流罪。















〔参考〕
伊藤博訳注『新版 万葉集二』角川ソフィア文庫。
https://manyo-hyakka.pref.nara.jp/db/dicDetail?cls=d_kanno&dataId=10

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