万葉集巻第二十4381-4382番歌(ふたほがみ悪しけ人なり)~アルケーを知りたい(1636)
▼4381番は、防人たちが港で見送りの人と別れる様子を見て「いともすべなし」と感じたという歌。辛みを感じる歌。4382番は防人の歌の中でも印象的な作。体調が悪いのを知っていて防人に行けと指示を出す人物に対する恨み。「誰それは悪しき人」とダイレクトに人を非難する歌を捨てず、万葉集に載せている家持。歌も家持も面白い。
国々の防人集ひ船乗りて 別るを見ればいともすべなし 万4381
右の一首は河内の郡の上丁神麻続部島麻呂。
*あちこちの地域からやってきた防人が船に乗り込んで別れを告げる様子を見ると何ともやりきれない。
ふたほがみ悪しけ人なりあたゆまひ 我がする時に防人にさす 万4382
右の一首は那須の郡の上丁大伴部広成。
*ふたほがみという人物は性根の悪い人だ。急病で苦しんでいる時に私を防人に指名するのだから。
【似顔絵サロン】神麻績部 島麻呂 かんおみべ の しままろ ? - ? 奈良時代の防人。下野国河内郡の出身。755年、防人の上丁として筑紫に派遣。
大伴部 広成 おおともべ の ひろなり ? - ? 奈良時代の防人。下野国那須郡の出身。755年、防人の上丁として筑紫に派遣。
〔参考〕
伊藤博訳注『新版 万葉集四』角川ソフィア文庫。
https://manyo-hyakka.pref.nara.jp/db/dicDetail?cls=d_kanno&dataId=20
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