万葉集巻第6_971番歌(白雲の竜田の山の)~アルケーを知りたい(1825)
▼今回の長歌はタイトルから5W1Hがだいぶ分かる。When=四年壬申( 732年)、Who=藤原宇合、Where=西海道(九州)、 What=節度使。 ほんわりとぼやかした表現が多い和歌では珍しい。 で、節度使は何をするのか、というと、防衛拠点の筑紫を中心に九州全域の国形=現地調査。この歌は、節度使になった藤原宇合を送り出すとき、高橋虫麻呂が讃えた作品。 四年壬申に、 藤原宇合 卿、西海道の節度使に遣はさゆる時に、 高橋連虫麻呂 が作る歌一首 幷せて短歌 白雲の 竜田の山の 露霜に 色づく時に うち越えて 旅行く君は 五百重山 (いほへやま) い行きさくみ 敵 (あた) まもる 筑紫に至り 山のそき 野のそき見よと 伴の部 (とものへ) を 班 (あか) ち遣はし 山彦の 答へむ極み たにぐくの さ渡る極み 国形 (くにかた) を 見したまひて 冬こもり 春さりゆかば 飛ぶ鳥の 早く来まさね 竜田道の 岡辺 (おかへ) の道に 丹つつじの にほはむ時の 桜花 咲きなむ時に 山たづの 迎へ参ゐ出む 君が来まさば 万971 *732年、竜田山が紅葉する時期に、西海道節度使(九州と島々の防衛を司る役職)として筑紫に赴任した藤原宇合卿。現地の山や野など地理状況を細かく調査し把握します。冬があけて春になり竜田道につつじや桜が咲き匂う頃、お帰りになるときにお迎えに参ります。 〔参考〕 伊藤博訳注『新版 万葉集二』角川ソフィア文庫。 https://manyo-hyakka.pref.nara.jp/db/dicDetail?cls=d_kanno&dataId=6

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