万葉集巻第二十4414番歌(大君の命畏み愛しけ)~アルケーを知りたい(1652)
▼防人の辛さの筆頭は大切な人と別れなければならないこと。それが伝わる4414番。「手離り」と訛った響きからも悲しさが伝わる。 大君の命畏み愛 (うつく) しけ真子 (まこ) が 手離 (てはな) り島伝ひ行く 万4414 (うつく) 右の一首は助丁秩父の郡の 大伴部小歳 。 *大君のご命令を受け、愛しい子とつないでいた手を離しました。これから舟で島を伝って先に進みます。 【似顔絵サロン】 大伴部 小歳 おほともべ の をとし ? - ? 奈良時代の防人。武蔵秩父郡の出身。755年、防人として筑紫に派遣。 〔参考〕 伊藤博訳注『新版 万葉集四』角川ソフィア文庫。 https://manyo-hyakka.pref.nara.jp/db/dicDetail?cls=d_kanno&dataId=20